女性ホルモン

すっぽんの歴史について

昔の人たちも私たちと同じように、経験からすっぽんが身体によい、スタミナがつくと知っていたようです。
縄文時代の貝塚から化石が出土していることから、かなり昔から食べられています。
ただ、その頃は食用というよりも甲羅を占いに使い、残りを食べていたのではないかといわれています。

では食用として食べ始めたのはいつ頃なのでしょうか。
江戸時代にはすでにすっぽんが美味しいものとして食べられていたようです。
昔は高級品ではなく、そばや寿司のように屋台で食べられたようですが、人気が出るにつれて天然のすっぽんの数も少なくなり、だんだん高級になっていったようです。
そして江戸時代末期頃には、養殖をしようと試みる人々が出てきたようです。
昔は屋台で食べることができたと言われても、今から考えるとにわかには信じられませんよね。

中国では日本よりもさらに昔から食材として使われてきました。
紀元前の楚漢戦争という戦いの際には、戦に赴く前に項羽の妾がすっぽんと烏骨鶏のスープを作ったとされていて、現在でも薬膳のメニューに残っています。
戦の前に食べたということは、滋養強壮効果などが当時から知られていたのでしょう。
スープや煮物、蒸しものなど今でも色々な料理に使われていて、漢方薬としても使われていることから、日本よりも馴染み深いものであるというのがわかります。

ヨーロッパでも昔から使われてきたようで、フランス料理ではすっぽんのスープはトルチェと呼ばれ、美味しいものと認識されています。
テレビドラマにもなった天皇の料理番のモデルである、宮内省の主厨長のメニューにも、すっぽんのコンソメスープがたびたび登場し、お祝いの席などでもふるまわれています。
滋養強壮効果や美容効果はもちろんですが、それを別としてもコース料理として出されるほど美味しいものであるということでしょう。

昔から滋養強壮効果や美容効果はもちろん、味の面でも重宝されてきたすっぽん。
現在も食べたりすっぽんのサプリメントが作られているのは、昔の人たちがこの先も食べることができるようにと養殖をしたり、メニューを残してくれたおかげですね。
江戸時代の庶民でも食べられた頃の話などは、鬼平犯科帳などでもみることができるので、興味がある人は読んでみてはいかがでしょうか。